HIV7年生男子の雑記~HIVをポジティブに~

HIV感染から7年目のアラサーゲイ「たま」の雑記。HIVに関する経験や日々の出来事を記していきます。tamatamatama1984@gmail.com までご遠慮なく!

HIV陽性告知、その直後にまず何をしたか?

 

こんばんは、たまです。

 

今日は、以前書いた「Merry Christmas ~HIV陽性告知、その時~」その直後のお話をば。

先日書いた「定期通院のおはなし ~投薬も7年目に入りました~」でちょこっと書いた、陽性告知から現在まで通院している病院に関するお話でもあります。

良い子、もとい、良い青年はそのままの形でマネしないでくださいね

 

陽性の確定告知を受け、頭の中が真っ白になっていたその時@告知会場。

告知の後、詳しいことはあまり覚えていないものの、所長らしき男性の方と臨床心理士の女性の方が今後通院できる病院の一覧を提示してくれました。

 

しかしながら、どの病院を選べば良いかの基準もよく分からず

「今持ってる定期で通えそう。。。」

という基準だけで通院する病院を選びました(そこで選んだ病院へ必ずしも通院しなければならないというものでもなかったような気がしますが)

そして、通院先へ提出する紹介状を書いていただきました。

 

告知された会場を出て、‘Merry Christmas’R.I.P.を聞きながら、呆然自失のなか、ふらふらと当てもなくさまよい、

そして電車に乗って、こちらも当てもなく移動した挙句、とある駅で降りました。

その駅前にあるマックで外を眺めながら呆然としていたことを覚えています。

 

そこで、突然何を思ったか、

「せっかく紹介状持ってるし、これから病院行こう!」

と思い立ち、予約はおろか電話もせず紹介状を片手に病院へ猪突猛進。

(僕は買い物一つするのも熟慮して「うーん…」とうなってやっと決めるタチなので、普段ではとても考えられない恐ろしい行動の速さでした…汗)

 

1時間弱電車に揺られ病院に着いたものの、

「完全予約制なんですけど…予約されてますか?」

と、ごもっともなご指摘。。。

 

しかしながら、何とか喰らいついたら、初診を受け入れてくれることになりました。

そして即日、主治医の先生からHIVの説明を受け、初回採血もしてもらい、その後もその病院に通院することになりました。

 

そこでもし断られていたら、また別の病院へ、となっていたかもしれません。

今思えば、その時点で免疫力はかなり落ちていたので、この時の行動の速さがあったからこそ、

僕は今、症状の安定した状態で生活ができているのかもしれません(でも、病院の方、大変勝手な訪問ですみませんでした…)

 

ただ、HIVに関する通院においては初診の後も長いことずっとお世話になる可能性も高いので、

本当は感染発覚時の合併症(日和見感染症)の有無とか、主治医との相性、通院・診察の利便性等々を考えたうえで病院選びをした方が良い、と今ではそう思います。

 

でも僕の場合は、何かに憑りつかれたかのように本能の赴くままに行動した結果、

たまたま相性の良い病院選びができたうえで、通院を開始することができたので、運が良かったなぁと思います。

 (拠点病院や大病院ではない小規模なところですが、夜間や土日の診察をしてもらえるし、何より待ち時間が少なくて済むので、僕としては便利に通院できています。)

 

これが、陽性告知直後の後日談(当日談w)です。

 

さて、最近感染の告知を受けたばかりで何をしたら良いかも分からない、考えられないという方も、このブログを読んでくださっているかもしれません。

全くの赤の他人だからこそ話せることもあるかもしれませんし、何かあったら遠慮なくご相談ください ^ ^

一人でも多くの方にとって(陽性者の方もそうでない方も)HIVを少しでもポジティブに捉えることができるようになるためのきっかけになれれば、とても嬉しいです。

 

 

皆さんにとって、今日1日が素敵な1日になりますように。

そして、被災された皆さんが1日も早く復興のための1歩を進められますように。

 

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タイで始まりタイで終わった1週間

  

こんばんは、たまです。

 

今頃かよ、ですが、先週末は相方とタイフェスを覗いてきました。

 

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ちなみに会場の代々木公園では、その前週には(東京レインボープライド)が開催されていたらしく、

相方は、

 

「2週連続で代々木公園や☆ ^ ^」

 

と言っていました(僕は勇気がなくてパレードには行きませんでしたが…)

 

 

なぜだか、組合員の方々にはタイ好きな方が多いようですね。

日本人好みなイケ様が多いから? それともゲイフレンドリーだから??

 

会場では、タイイケメンアイドル(?)がイベントやってました。

ジラユ様というらしい。

 

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うん、悪くないですね☆(←何様)

 

ファンの方とツーショットでの自撮りサービスらしきことをしていた場面を見ていたのですが、

撮影時の表情・ポーズがバシッと決まってて、さすが撮られ慣れてるなぁ…と感心して眺めていました。

 

さて、僕はタイはおろか海外に出たことがないのですが、タイ料理が大好物なのです。

日本向けのアレンジをしてないガツッニンニクとかスパイスきいたお味がなお良い。

大量のタイ料理のお店が出店していて、食べ比べができて満足でした ^ ^

 

相方と初めて逢った時に相方が住んでいた、とある片田舎急行停車駅の駅前にとてもおいしいタイ料理屋さんがあって、

そのお店も出店していて久しぶりにそのお店の味も堪能できたので、とても懐かしいひと時でした。

それにしてもいい天気で暑かったー!!

 

 

そして、今週末は前職の同僚と約1年ぶりに会って夜ご飯をご一緒することになって、そのお店も

 

タイ料理。

 

どんだけタイ料理好きなんだと言われそうですが、なかなか美味しいお店で、こちらも懐かしいひと時でした。

 

そんなこんなで、タイで始まりタイで終わった1週間でした。

今週も頑張ります。

 

 

皆さんにとって、今日1日が素敵な1日になりますように。

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10度と20度と30度のおはなし

 

 

10度…

 

 

20度…

 

 

30度っ!\(^o^)/

 

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こんばんは、東京都民のたまです。

 

舛添氏がやらかしまして、都知事選常連のマック赤坂氏が抗議活動をしていましたねw

政治的なことを書く気はないのですが、昔からこの人のこと結構好きなのですww

もちろん知事になってしまってはちょっと困りますがwww

  

   

好きなポイント

①うさん臭さという概念を超越した存在

政治と絡めて主張を展開する方には、どこかにうさん臭さを伴う人もいるような気がします。

一方この人は、国政選挙から各都府県の知事選挙に次から次に出馬し、選挙運動・政見放送でヤりたい砲台放題しながらも、一貫してスマイルセラピーを主張し続けております。

その勇気と行動力もさることながら、徹底したぶっ飛び加減には頭が下がります。

 

②アピール方法がなかなか練られていて秀逸

この人、実はかなりのエリートコースを進んできた、頭の良い(?)方なのです。

東大理科Ⅰ類を1点差で不合格→一浪して京大農学部入学・卒業→伊藤忠商事入社→会社経営。

政治活動家、実業家、セラピスト、美容研究家、財団法人スマイルセラピー協会会長、スマイル党総裁。。。

(以上、Wikipediaより)

 

どこかで聞いた話によると、TVCMを流すためには十数秒~数十秒のために数千万円から数億円単位のお金がかかるところ、

政見放送を有効活用すれば、供託金だけで全国ネットのN○Kで数分間も自由に自己の主張を展開できる(しかも「政治的主張」だからその性質上カットされにくい)

ということもきっかけとなって政治の世界に進出したとかしなかったとか…。

なかなか、目のつけ所がシャープです…。まぁ一般人は目をつけても行動できないでしょうが。。。

 

③意外と良いことも言ってる

上記のとおり、この人はスマイル党の総裁であります。

スマイル党の「公式」ホームページがありますw

 

スマイル党公式ホームページ-スマイルセラピーで大阪革命

 

革命とか平和とかはアレですが、スマイルすなわち笑顔になることの大切さは確かにそうだよなぁと思います。

一説によると、気分が晴れると→笑顔になる、という関係だけではなくて、笑顔を作ると→気分が晴れるという関係もあるようで、

意識をして笑うことを心がけることは、ストレス解消はもちろん、人生を豊かにする一助になるのかもしれません。

 

 

そんなこんなで、今日は「ネガティブを…ポジティブに!」という、本ブログのコンセプトに合うゲストの方を持ち上げた(?)謎の記事になりました。

HIV判定はポジティブよりネガティブであるに越したことはありませんが ^ ^;)

 

ちなみに、マック赤坂氏には公式のお弟子さんがおられるらしーです。

 

マック赤坂見附

 

 

こんなブログでも、読んでくださった方に少しでも笑顔になってもらえたら嬉しいことです ^ ^

 

 

皆さんにとって、今日1日が素敵な1日になりますように。

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定期通院のおはなし ~投薬も7年目に入りました~

 

こんばんは、たまです。

GW最後の連休ににもぐってきて、少しコンガリ焼けました。

でも今年はもう少し健康的なレベルで日焼けできるといいなぁ…なんて。

 

さて、遅ればせながら4月末にHIV定期通院に行ってきました。

僕は投薬を始めて血液検査値が落ち着いてからは3か月に1回の通院で、抗HIV薬もこの通院時に3か月分処方してもらっています。

HIV診療拠点病院」のような大きな病院ではなく、知る人ぞ知る、商店街の中にあるこぢんまりとしたクリニックです。

(このクリニックにお世話になることになった経緯はひょんなことからなのですが、それはまた日を改めてw)

 

通院時は毎回血液検査を行うのですが、大病院ではないため外注検査なので、結果は当日には出ず、3か月後の通院時に聞くのが恒例です。

結果自体は数日後には出るのですが、そのためだけに再度訪問するのもアレなので…気にはなりますが。。。

 

今回(検査は前回通院時)HIV関連の数値はこんな感じでした。

 

HIV RNA コピー数<20/ml(検出限界未満)

・CD4数:482/μl

 

ここ数年はだいたいこれくらいの数値で落ち着いていますが、CD4数(免疫力の指標)は検査ごとにブレがあるものなので400台~600台を行ったり来たり。

健常者のCD4数は少なくとも700~800程度はあるようなのでもう少し上がってほしいところではありますが、

僕の場合はもう数値が落ち着いてからずいぶん経つので頭打ちかなぁ、とも思っています。

HIV感染する前にはCD4数の検査なんて受けたことないですが、もともとCD4の数値は高くない体質だったのかもしれません。個人差も大きいようなのです。)

 

実は今、HIV感染してから現在までの血液検査数値の推移をExcelでまとめてグラフ化しようなどと企んでいます…。

これから投薬を始める方、始めてまだ日の浅い方にとっては結構参考になるモノかもしれないので、完成したらブログに載せてみようと思います。

 

そして、この前の5月7日をもって、投薬エプジコムストックリン:詳しくは「こちら」も7年目に突入しました。

はじめて投薬を始める時は副作用が出ないかどうかドキドキで、何かあっても日常生活での影響が小さくなるように

週末金曜日の夜を狙って薬を飲み始めたことを今でもよく覚えています。

 

結局副作用は、飲み始めてからの数日間、ストックリンの影響と思われる不思議な夢(怖いわけではないしよく覚えてもいないけれど、とにかく不思議だったことは印象に残ってる…)を連続で見たことと、

1~2週間後に唇がぐわーっと腫れた(「免疫再構築症候群?」って思ったけれど、今でも原因はよく分かりません…)

ことぐらいで、幸いにも投薬継続に差し障るような大きな副作用はありませんでした。

 

そんなこんなで、現在まで大きな問題なく投薬を順調に続けられてきたので今でも同じお薬を継続中です。

トリーメク配合錠が登場した時には変更してみようとも思いましたが(大変成績優秀なお薬のようですし1日1錠で済むので)、とりあえずはまだ様子見です。

HIV薬は日進月歩で進化しているので、これからの新薬にも期待したいと思います!

 

 

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認知症を考える ~HIV関連神経認知障害・HAND~(後編)

 

 

こんばんは、たまです。

 

飛び石連休な今年のGW。

とはいえ、3連休後のお仕事はとっても体が重かったです。

そして明日は会社のお付き合いでの中に潜ってきます。。。

 

さて、今日は前回の続きでHIV関連神経認知障害:HAND」のことを少し書いてみようと思います。

 

HANDは、HIV-Assocciated Neurocognitive Disorders の頭文字を取ったもので、日本語に直訳するとHIV関連神経認知障害となるようです。

 

HIV薬による治療の選択肢がほとんどなかった1990年代に恐れられた、AIDSの症状が進行して発症する「AIDS脳症」のような重症例も、
現在では抗HIV療法の発展のお陰様でずいぶん発症例も少なくなったようです。
その一方で、「AIDS脳症」ほどではないにしても、進んできた抗HIV療法下においても
軽度~中度の認知障害HIV感染者に多く見られるとの報告がなされ、最近注目されているのです。

 

HIVは、皆さまご存知のとおり一度感染すると身体から完全に排除することは今はまだ難しいのです。
このようなHIVの持続感染状態が原因となり、心血管疾患や骨代謝異常等の各種疾患の発生リスクが高くなる、
ということも指摘されたりしますが、このHANDもその持続感染が原因ではないかと言われています。

 

脳脊髄液中のHIV量を調べてみたら血液中のHIV量より多かったなどという臨床例もあるので、
血液中でHIV検出限界未満であっても、HANDに関しては安心することはできないようなのです。
各種抗HIV薬にもそれぞれ中枢神経移行の良し悪し(CPEスコア)があるので、
血液中だけでなく脳脊髄液中のHIV量を減らす観点からも抗HIV薬を開発・選択するということも今後は必要になってくるかもしれませんね。

 

HANDは、一般的には「重度」「軽度」「無症候性」の3段階に分類されます。
上記の「AIDS脳症」も含む「重度」は症状が重く診断もつきやすいようですが、
「軽度」「無症候性」では、単純な物忘れが多くなったり転びやすくなる程度など、
日常生活上ではHANDと自覚しづらいうえに、

加齢や他の要因との関係で何が原因の認知障害なのかを診断しづらいことがHANDの全貌を明らかにすることを難しくしているようです。

ただ、HIV感染者を対象にテストをしてみたら、軽い症状も含めかなりの割合で何らかの認知障害が見つかったというような報告もあるので、確かに関連性はあるようです。

 

HIV感染者にとって最も重要なのは、認知障害による物忘れは、軽度であっても薬の飲み忘れなどにつながり得るという点です。


軽度なHAND→自覚のない物忘れ→薬の飲み忘れ→HIV耐性化→HIV・HANDとも重症化

 

というような負のスパイラルを防ぐためにも、本人が認知障害があるかどうかを正確に知り、その対策を行うことが肝心です。
そのため、HANDの鑑別方法やスクリーニング検査について様々な研究が急ピッチで進められているとのことです。
iPad版認知機能検査なんてものも開発・改良が進んでいるようです。)

 

何より、HANDの原因がHIVの持続感染であるとすれば、少しでも体内のHIV量を低く抑える、つまり体内にHIV量が多い状態で治療せずに放置する期間を可能な限り短くしたいものです。
それはすなわち、HIVの早期発見・早期治療がここでも効果を発揮するということです。
(免疫機能にしても認知機能にしても、HIVに長くさらされていると不可逆的に疲弊してしまうようですから。)

 

検査に行こうか迷っていて今この文章を読んでくださっている方!!

HIV感染不安のある方へ ~分かっちゃいるけど…~(長文/前編) - HIV7年生男子の雑記~HIVをポジティブに~

HIV感染不安のある方へ ~分かっちゃいるけど…~(長文/後編) - HIV7年生男子の雑記~HIVをポジティブに~

こちらもゼヒ読んでいただき、検査会場にGOです☆ ^ ^

 

 

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認知症を考える ~HIV関連神経認知障害・HAND~(前編)

 

こんばんは、たまです。

 

5月になりました。
とっても暖かくなってきて、今日は(そしてたぶん明日も)東京はほぼ夏日


ただ、職場ではカゼ、そして季節はずれのインフルが流行…。

僕もここ数日でノドをやられていて、何となく怪しい雰囲気。。。

とにかく栄養あるモノ食べて体調不良を吹っ飛ばします!!

 

さて、前回予告したとおり、最近ポレポレ東中野で見た映画紹介の後編を。

(何だか最近ポレポレの回し者みたいになってきましたw)

 

 

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この映画は認知症に関する映画なのですが、認知症は、HIVと関連性のある疾患として近年クローズアップされています。

次回、今回の続きで、そのHIV関連神経認知障害(HAND)」についても少し書こうと思っています。

 

この映画は、実際に認知症を発症した母とその娘の日常を実録したものです。

(4年間の総家出回数:1338回、総徘徊時間:1730時間、総徘徊距離:1844km…すさまじい。。)


しかしこの映画のユニークなところは、認知症のお母さんを介護している娘さんが

とっても自然体(すぎるくらい)に認知症と付き合っている姿を描いているところです。

 

例えば、87歳になるお母さんが何度も何度も繰り返し

「もう私は死んだ方がいいんだろうねぇ。」

などと言えば、


「そうやね、ママはそろそろ死んでもええお年頃や。」


と切り返す。

ぶっちゃけすぎる漫才のような展開で、笑いの連続でしたw


でも、娘さんはお母さんに対して投げやりだったり愛情がないわけでは当然なく、

悩んだ挙句このようなスタイルをとるようになったとのこと。

 

何と言おうと、認知症の介護はとっても大変だと思います。

スムーズな意思疎通が難しく、食事や睡眠等の日常生活にも支障が出てきて、

徘徊や周囲への迷惑行為が始まれば昼夜問わずその管理もしなくてはならない。

 

ただ、長年一緒に生活してきた家族やパートナーが認知症を発症したら、

その事実から逃げることはできず、それを引き受けていかなければいけない。

どうしたら、介護される側にとってもそして介護する側にとっても

より人間らしい生活を送ることができるのかを考えていかなければならない。

 

この娘さんの場合は、

 認知症を必要以上に病気として構えすぎない

 認知症患者相手でも言いたいことを言い、自分のしたいこともする

 周囲に迷惑かけてもそれはお互いさま、自分で背負いすぎない

そんなスタンスで毎日を過ごしているようでした。

 

そして何より、認知症を受け止める「覚悟」を感じました。

弱気になっても、あわよくば逃げようと思っても、結局は自分が辛くなる。

それなら何とか「自分が」楽しみながら毎日を過ごしてやろうという心意気です。

 

ただ、そうした心意気で認知症と対峙していくことは、

介護相手への愛や、そして自分自身への愛があるからこそなせる業なのだろうな、と思いました。

 

 

自分が認知症になってしまったら相方の生活はどうなっちゃうんだろうな…

とか考えたりしていますが、今のうちから2人で話はしておきたいなぁと思います。

 

というのも(前フリが長くなりましたが)、

HIV感染者は軽度のものも含めて神経認知障害を発症しやすい

という研究結果が出ていて、学会でもホットな話題になっているようなのです。

 

そしてそれは、AIDSのように投薬治療をすれば発症を防げるというものではなく、

HIVに持続感染している(体内からHIVを完全に排除できない)ことから生じるもののようなのです。

 

次回に続く…。

 

 

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大地を受け継ぐ ~震災への支援のあり方を考える~

 

こんにちは、たまです。

 

ここ何回か、ブログ更新が週1ペースになってしまっています…。

書きたいことはいろいろとあるのですが、文字に起こしてまとめる時間がなかなかとれず。

毎日更新している方々もいるなか情けないですが、なんとか週2ペースを維持できるように頑張ろうと思います ^ ^;

 

さて、そんななかここ1か月の間に、前に書いたポレポレ東中野に何度か映画を見に行ってきました。

今回・次回と、そのことを少し書かせてもらおうかなぁと思います。

(次回は、HIVとも関連する近年ホットな話題になる予定なのでゼヒともご一読を☆)

 

 

今回の作品はこちら。

 

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東日本大震災の際の福島第一原発事故に際して放射能汚染の被害を受けた農家のご家族のドキュメンタリーです。

放射能の影響を受け、一家で代々受け継いできた土地で作物を育てていくことに苦悩を覚えた男性が、

「お前に農業を勧めたのは、間違っていたかもしれない。」

という言葉を息子に遺して、事故直後に妻と息子を残して自死をしてしまった…

という凄惨な生の声を、都内の大学生グループが聞きに行くというストーリーです。

 

現在は息子さんが必死に被害に耐え歯を食いしばって、土地を、そして家業を受け継いでいます。

しかし、息子さんの

「これは「風評」なんかじゃない。実際に汚染された土地で、自分でも進んで食べたいと思わない作物を育て出荷することを生業としなければならないことが、どれほど苦しく悩ましいことか。」

という旨の言葉が本当に切実で、やりきれない気分になりました。

「風評」被害とは根拠のない評価による被害である一方、今回の事故は根も葉もある汚染であって「風評」被害などではないというのです。

 

 僕自身は、このような悲惨な事故が起きている現状でも、原発に賛成とも反対とも判断しかねています。

地方の原発で作られた電気が僕の住むような大都市に送られているおかげで、便利な生活を享受できている。

それが一因となり苦しみを受けている人々がいる…。何とも複雑な気持ちで、自分には何ができるのかと考えさせられます。

 

東日本大震災から5年超、少しずつ陽の当たらなくなってきた状況で苦悩を抱えている人々がまだまだたくさんいます。

 

今回の九州での地震に際しても、この前村上春樹さんが「するめを噛むみたいにじっくり」支援することが大事だと言っていて、僕もその通りだなぁと感じました。

あまりスポットライトを浴びない人々が、大きな注目を集めない場所で、色々な苦悩を抱え毎日の生活を送っている。

そんな事実を可能な限り知って、自分にできる範囲で少しずつでも継続的に支援することが大切なのだと思いました。

 

今回の映画のラストで監督が舞台挨拶をされ、パンフにサインをしてもらった後でこんなチラシをいただきました。

 

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この前、自宅近くのスーパーで精米機を見つけたので、玄米を買って精米して食べてみようと思いました ^ ^

 

当事者が、閉じた関係の中で自身の代々の土地や家業を、そして苦悩を受け継いでいくだけで良いのか。

まだまだ自分のように若い人間が事実を知り、そうした事実を周囲や後代にしっかりと受け継いでいくことの大切さを考えさせられた映画でした。

 

 

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どうしても抗HIV薬の服薬が継続できなくなったとき、どうする!?

 

 

こんばんは、たまです。

 

熊本での地震はまだまだ余震が続いていて予断を許さない状況ですが、

被災された皆さまには衷心よりお見舞い申し上げます。

 

 

さて、今回の地震に際して他のブログを読ませていただいていたところ、

緊急時の抗HIV薬の服薬中断方法について書かれていて大変参考になるものだったので、

僕も取り急ぎ書いてみようかと思います。

(本当はそのブログさんを紹介したいのですが、こんな泡沫ブログで勝手に紹介・リンクして怒られるのもアレなので…。)

 

「緊急時に備えて色々な手段でお薬を確保しておきましょう!」

とは、前にこのブログで紹介させてもらいましたが、

どうしても抗HIV薬の服薬が継続できなくなってしまった場合、どうすればよいか。

下記のページがとても参考になりますので関係各位は是非ともご一読を。

 

http://www.acc.ncgm.go.jp/earthquake/020/110315_001.html

(国立研究開発法人 国立国際研究センター エイズ治療・研究開発センター HPより)

 

手持ちの薬が少なくなると、どうしてもそれを長く持たせたいと思うようになりますが、

・普段1日2回の服薬を1日1回にする

・普段1日1回の服薬を2日に1回にする

・普段1回2錠の薬を1回1錠にする

HIV薬においては、このようなことは「ダメ。ぜったい。」です。

薬剤耐性獲得の観点では「中途半端な服薬」「全く服薬しない」よりも有害です。

(僕が服薬しているストックリン等のNNRTIは血中半減期が長いので、抜き方に少しコツが必要ではありますが。)

 

詳細な言及は割愛しますが、スパッと服薬を中断し身体から完全に抗HIV薬が抜ければ、

HIV薬が血中から抜ける過程で耐性HIVが生じない限りは服薬を問題なく再開できる可能性が高くなります。

(一時的にウィルス量は上がると思いますが、耐性が生じていなければ服薬再開によりまたもとに戻るはずです。)

 

一方、中途半端な服薬をすると、その中途半端な服薬をしている間は常にHIVにとって耐性を獲得する温床であり続けることになってしまいます。

耐性は、薬が存在する血中でHIV「生かさず殺さず」の状態になっているときに最も生じやすいのです。

(少し昔の薬の組み合わせですが、服薬率が80%前後のときに最も耐性が生じやすいという研究結果があります。詳しくは『抗HIV治療ガイドライン 2016年3月』HIV感染症及びその合併症の課題を克服する研究班(http://www.haart-support.jp/pdf/guideline2016.pdf)の39~40ページをご参照ください。)

 

決まった薬を飲み続けられるに越したことはないですが、どうしても服薬を中断しなければいけなくなった場合は

スパッと服薬を中断することが次善の策であることは、是非とも頭の片隅に置いておくと役に立つかと思います。

 

 

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お花見小旅行 ~桜・菜の花・桃の花~

 

こんばんは、たまです。

 

東京ではもかなり散ってきて、少しずつ新緑の季節へと進んでいる感じがします。

そんななか、今日(もう昨日)は相方とお花見に行ってきました。

 

相方が4月から新生活で東京に出てきたので(寮生活なので同棲ではないのだけれど)

東京から電車で小一時間の、花の名所へハイキングを兼ねて小旅行へ。

 

場所は、中央線の勝沼ぶどう郷石和温泉の中間あたりに位置する、

武田信玄ゆかりの地、山梨県甲州市「塩山(えんざん)」です。

学生時代から友達と一緒に来たり、1人でぶらっと来たり、何度も訪れているこの街。

お花見と言えばが日本人のお約束ですが、ここはブドウなどが有名なフルーツの国、山梨。

ちょうどこの季節、桃の花がとっても美しいのですと同じく見ごろは10日間前後)

 

高低差はなかなかキツいのですが、約10㎞程度のハイキングコース。

標高が高いところまで進んでいくと、周りがピンク一色の桃の花に囲まれた桃源郷に入り込みます。

塩山桃源郷/富士の国やまなし観光ネット 山梨県公式観光情報

 

桃の花の絨毯越しに見下ろす塩山の街並みは圧巻でした。

 

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桃の花は例年より少し遅れて見ごろを迎えるようですが、今年はもうまい具合に一緒に楽しめました。

そして菜の花も多く咲いていて、鮮やかな黄色も素敵なスパイスになっていました。

 

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周囲は民家や農道や畑で、相方と花の薫りに包まれながら歩く時間が、とてもゆっくり進むように感じられました。

桃源郷の中心あたりで一緒にお弁当を食べて、デザートに信玄餅キャラメル」を2人でもぐもぐしながら下りましたw

 

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ここに来るのはたぶんHIV感染が分かってからは初めてで、もちろん相方と来るのも初めて。

相方を1回連れてきてあげたいなぁと思っていた場所だっただけに、

今年やっと念願かなって一緒に来ることができてほっこりした1日になりました ^ ^

 

 

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HIV感染による身体障害者認定基準について(ちょっと長文)

 

こんばんは、たまです。

 

前回四月馬鹿のくだらないネタは置いておいて、

前々回HIV感染者が障害者認定されるようになった経緯について書いたので、

もう少し突っ込んで、その障害者認定される法的根拠と認定基準について書いてみようと思います。

頭をフル回転させて辛抱強く読み切ってくださいw(読めば分かります…)

 

僕も感染が発覚してから主治医に進められるがまま障害者認定を受けたのですが、

それがどのような仕組みで認定されたのかは最近調べるまでよく知りませんでした。

主治医に促されるまま検査を受け、申請し、気が付けば3級という等級で障害者認定がなされました。

しかし、認定がなされるまでの間には、認定の根拠となる法令の規定や認定基準がしっかり存在しているのです。

 

まず、障害者認定の制度のベースとなるのが身体障害者福祉法」という法律です。

この法律の第4条の「別表」で、身体障害者と認定される疾病の範囲が定められています。

http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shinsho/shinshou_techou/sintaisyougaininteikijyun.files/hani.pdf

(東京都福祉保健局ホームページ掲載のPDFデータより引用)

 

しかし、この「別表」そのものには「HIV感染」は掲げられていません。

ではどこに掲げられているかというと、この「別表」第5項の「その他政令で定める障害」にあたることになります。

この「政令」としてリンクしているのが身体障害者福祉法施行令」で、この第36条に「ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能」の障害が定められています。

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25SE078.html

(前々回書いたとおり、HIV感染による障害者認定は最近追加されたため、法律自体の改正を経ず政令により対処されたようです。)

 

だんだん複雑になってきましたw

 

上記のとおり、法律政令により、HIV感染が身体障害者として認められ得ることは分かりましたが、

感染による症状が進んでどの程度症状が悪化すると障害者認定を受けられるのでしょうか。

この点もちゃんと法的根拠があり、基準が定められています。

 

先ほど紹介した身体障害者福祉法」の第4条の「別表」第5項では

永続し、かつ、日常生活が著しい制限を受ける程度であると認められるもの

であることが要件として規定されています。

ただ、この内容では抽象的すぎますし、障害等級の基準も定められていません。

 

そこで、「身体障害者福祉法施行規則」の第5条第3項が「障害の級別は、別表第五号のとおりとする」と具体化しています。

この「別表第五号」では次のとおり定められています。

1級ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害により日常生活がほとんど不可能なもの

2級ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害により日常生活が極度に制限されるもの

3級ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害により日常生活が著しく制限されるもの(社会での日常生活活動が著しく制限されるものを除く。)

4級ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害により社会での日常生活活動が著しく制限されるもの

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25F03601000015.html の一番下部の表が「別表第五号」です。)

 

しかしながら、まだここでもCD4の数値など、客観的な認定基準が定められていません。

この点、より具体的な認定基準は、障害者手帳の発行主体である各地方自治体がそれぞれ定めています。

例えば、東京都の場合「東京都身体障害者手帳に関する規則」によって詳細が定められており、

その第8条に「認定基準については、別紙「障害程度等級表解説」のとおりとする」とあります。

http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shinsho/shinshou_techou/sintaisyougaininteikijyun.files/shougaininntekijunn.pdf

(東京都福祉保健局ホームページ掲載のPDFデータより引用)

 

なんだか伝言ゲームみたいですw

 

いよいよゴールにたどり着きますが、その別紙「障害程度等級表解説」は次のとおりです。

(読むのに疲れてしまった方も、次の認定基準だけは読んでみると興味深いと思います。)

http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shinsho/shinshou_techou/sintaisyougaininteikijyun.files/hitomenneki.pdf

(東京都福祉保健局ホームページ掲載のPDFデータより引用)

 

「CD4数が500を切ったら障害者手帳申請の準備」

とか

障害者手帳の申請の前に期間を空けて2回の血液検査が必要」

というのも、上記の認定基準の定めに基づいてのことだったのですね。

(もっとも、解説を読むとCD4数が500を切らなくとも認定を受けることは可能なようですが、投薬開始の基準とも関連するので500が一応のラインとなっているのでしょう。)

 

なお、上記の認定基準は、形式的には各地方自治体が定めるものとなっていますが、この認定基準の設定においては

厚生労働省による通知である身体障害者障害程度等級表の解説(身体障害認定基準)について」

を参照していると思われますので、各地方自治体間で差異はないものと思われます(確認は取れていないので誤っていたらご指摘いただければ幸いです)

 

 

皆さんにとって、今日1日が素敵な1日になりますように。

  

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