太陽と月
むかーしむかし、ある国に、
という女性グループがいたそうな。
ちょうどその頃、我らがメッカである二丁目のとあるショップを覗いていると、
「太陽とムスコビーン」
というVHS(某大手C社作品)を見つけて、
そのネーミングセンスにエラく感動したことを覚えています。
(当時、僕自身が対象年齢に達していたかどうかは定かではないが…。)
こんばんは、たまです。
唐突ですが、僕にはHIV感染が判明してからできた彼氏がいます。
そして明日1月27日が、ちょうどその4回目の記念日なのです。
僕より年下のHIV非感染者である彼は、僕が感染者であるとは知らず、
冬のある日、突然、僕の前にひょこっと現れたのです。
僕はHIVに感染するまで、男女ともに人と付き合ったこともあるし、
体だけの関係であれば、それはもう恥ずかしくなるくらいの経験はありました。
(そんなだからこそ、王道を進んでHIVに感染してしまったのですが…。)
でも、感染が判明してからは、
相手がどんなイケメンであろうと体の相性が良かろうと、
今後、恋愛感情を持って人と付き合うことはないと、そう心に決めていました。
相手を傷つけるのが怖かったし、何より自分が傷つくのが怖かったのかもしれません。
そして誰にも感染の事実を告げることなく、それまで生きてきました。
だから僕は、最初に彼と出逢った日はもちろん、その後もしばらくの間、
彼がこれから人生を共にする人になるとは思ってもいませんでした。
でも、彼は僕のどこを気に入ってくれたのか、とても好意を抱いてくれました。
僕は、彼のあどけない笑顔や美しい涙、本当に真っ直ぐな心が見えてくるなかで、
生まれて初めて、内面から人のことを「好きになる」感覚が芽生えました。
それと同時に、
「あぁ、この人にはどうしてもありのままの僕の姿を伝えなくちゃ。」
と思うようになったのです。
彼は僕の中に入り込んで、何かを壊してくれたのだと思います。
そして、僕は彼にHIVに感染している事実を伝えました。
彼は、ずっと泣きながらその事実をしっかりと受け止めてくれて、
僕自身が気づいていなかった、僕の綺麗な部分をいくつも教えてくれました。
そうして、僕たちはお互いかけがえのないパートナーになりました。
僕は、いつも落ち着いていて、どこかひんやりとした目で世の中を見つめています。
そして、自分のことを表現することが苦手で、自分の殻にこもってしまうことも多い。
そんな自分のことを、僕は「月」のような人間だと思っています。
彼は、明るく透き通った真っ直ぐな光で、
そんな僕の色々な側面を照らしてくれています。
僕は、彼のおかげで今でも光り輝くことができているのだと思います。
一方で僕は、
光にも速さがあるから、僕が光り輝くのを止めるのは、一瞬でも
彼が光り輝くのをやめたその後でなければならないと思っています。
HIVに
感染しなければ見られなかった美しい世界、
感染しなければ抱けなかった何物にも代えられない感情、
感染しなければ出逢えなかった素敵な人、
そういうものも確かにあるのだと、彼に出逢ってからそう思えるようになりました。
HIVに感染しながらも生きていくことを支えてくれている社会に心から感謝しつつ、
彼にも、改めて「いつも本当にありがとう。」と伝えてこようと思います。
皆さんにとって、今日1日が素敵な1日になりますように。
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